一時は屯所を出ていこうとしましたが、近藤さんや土方さんを始めとする、多くの方が私を引きとめました。
金銭的な面や、療養する場所。
この時代では身寄りのない私を誰が世話をするのか。
そんな現実的な問題を色々出されたら何も言えなくなり、近藤さんたちに押し切られるような形で、現在も屯所でお世話になっています。
もちろん感染拡大を防ぐため、部屋は屯所の内でも隔離された場所にあり、人の出入りは制限されている。
部屋に入ることができるのは主に土方さんと山崎さん。
以前に労咳を患ったことのある土方さんは、仕事の合間をぬって食事を運んでくれる。
山崎さんは新選組の医療担当として診察に来てくれます。
後はお見舞いに、週に数回、平助君や斎藤さんたちが来てくれるのですが……。