私の師匠は沖田総司です【下】


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寝間着から岡田さんに借りた女物の着物に着替えた後、龍馬さんと京の町へ繰り出しました。

町は活気にあふれとても賑やかです。

「それで、どこに行くんですか?」

私は歩調をそろえて歩いてくれている龍馬さんに尋ねました。

「修理に頼んでいたのを取りに行く」

「何か壊れたんですか?」

「ん、まあな」

頭の中で何だろうと思っていると、一軒の店に辿り着きました。

龍馬さんがお店の人に名前を言うと、お店の人は部屋の奥へと下がります。

そして戻って来ると、その手には銀色の懐中時計がありました。

「どうですか?」

「ああ、十分だ」

龍馬さんは懐中時計を受取り、お金を払うとすぐに店を出ました。

「壊れた物って懐中時計だったんですか」

「ああ」

「どうして壊れたんですか?」

「……さあな」

龍馬さんがわからないとなると、知らないうちにどこかにぶつけて壊してしまったのでしょうか。