「……ならば局長、一つだけお願いがあります。もし、天宮が新選組に戻りたいと言ったら、何の咎めも無く新選組に戻る許可をください」 「それでいいのか」 「はい。それ以外何もありません」 本当に、それ以外望みはなかった。 仲間から傷つけられたから、天宮は新選組に戻りたいと言わないかもしれない。 でも、もし、戻りたいと言ったとき戻る場所を作っておきたかった。 部屋から出ると、俺は部屋に戻る途中に見えた月を眺めた。 天宮。アンタの敵はいなくなった。 だから、安心して新選組に戻ってこい。