私の師匠は沖田総司です【下】


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「龍馬、そろそろ休んだほうがええで」

部屋に入ってきた以蔵が言った。

でも俺はその言葉を無視して、蒼蝶の額の布を替える。

「龍馬」

「いて……」

頭をはたかれ、怪訝な目でみると以蔵は呆れたようなため息をついた。

「蒼蝶ちゃんが心配なのはわかる。でもな、このままじゃアンタも倒れてまう。ここ数日ろくに寝てないやろ」

「平気」

「何が平気や。たまに座りながら寝てんの知ってるんやで」

「……気のせいだ」

「その不自然な間で説得力はだだ下がりや。ほら、ウチが変わりに看病しとくで寝てきいや」

「……。もう少しだけ、いさせてくれ」

しばらくして以蔵は諦めたのか部屋から出ていった。