でも、なぜか私は

その日の記憶がない。

両親と過ごした楽しい記憶しか残っていない。

気づけば、

なにもかもが消えている国に

ただ1人、ポツンと倒れていたから。

自分の手には誰かの血痕がついていた。

その頃の私はそんなこと気にもしなかった。