悪夢の少女〜番外編〜


つい大きな声が出てしまう。

「大声を出すな。

お願いだ。早く逃げろ。

このままだと、俺は悪に飲み込まれる。

飲み込まれたら、簡単にお前を殺すだろう。」

「じゃあなんで、

私をここに運んできたの?」

「お前をさらったのは俺じゃない。

巨人化の薬をいれたのも違う。

前の魔王がそう命令したんだ。

その魔王が消えた今、

不幸の塊が俺の体を飲み込みつつある。

お前はこれから、

誠の名を隠して生きろ。」