ーコツコツ 誰かがこちらへ近づいてくるのが分かる。 真っ暗な闇から足音だけ聞こえる。 自然と恐怖を覚えた。 スラリと背の高い男性が私の檻の前に立っていた。 窓からかすかに差し込む光で その顔がハッキリと見える。 「う…そ…なんで…」 自然と声が漏れる。 なんで私のお兄ちゃんがー ここにいるの?