これは、後から聞いた話。
私が蓮のと買い物をしている時、蓮のママはある男の人を家に入れていた。
彼はものすごく若くて蓮のママと歳が10歳以上差がありそうだった。
蓮のママはその男の人を家にあがらせると同時に顔がにやけた。
それから、甘い話をたくさんして最後に彼が言った。
「俺は、こんなに若い。でも、結婚してほしいんだ」
蓮のママは正直悩んでいた。
子供もいるし、最近離婚したばかりだし、第一彼がまだ子供。
蓮のママは彼から見れば不倫相手なのも知っている。
それに、まだ全部そのことを言っていない。
「…少し、考えさせてね」
と言って蓮のママは微笑んだ。
彼には子供もいるし、妻もいる。
もし、この2人が結婚すれば一緒に暮らすのは複雑になるだろう。
まず、自分の家族の蓮と蓮のママ、理沙と将貴、彼も離婚するとして彼の家族の子供2人(多分そのくらい)と彼。合わせて7人。
しかも、血のつながりからしたら、3家族分。
でも、蓮のママは自分の幸せだけを望んでいた。
たとえ、蓮が家出しようと、私たちに虐待が待っていても…。

そんなこと私たちは何も知らなかった。
蓮のママが婚約をされたことも、
それを受け入れたことも…。