3つ星物語

直哉くんの学校は進学校だから、もちろん彼も大学に行くのだろうし。来年になったら私たちは受験生になる。そうしたら直哉くんは私ではなく、勉強の方に目を向けるかもしれない。
 
そうしたら私は死んでしまう。
 
淋しくて、死んだように生きるようになってしまうのではないか、そんな考えがあたまをよぎった。
 
私と彼が、受験生の中学3年だった頃はどうだったろう。
 
私は推薦でこの女子校を通ったから、早々と勉強から切り抜けることができた。
 
直哉くんはそれなりに勉強をしていたと思うけど、私との時間はちゃんと確保してくれていた。
 
淋しいだなんて思わなかった。進む学校こそ違ったものの、同じ県内にいるのだし、私たちは何も変わらないと思っていた。
 
けれど、高校受験と大学受験じゃ訳が違う。
 
昨日だって、彼は私の家で、私がお菓子を作っている間に教科書を出していた。
 
もしかしたら志望校のひとつやふたつ、念頭にあるのかもしれない。
 
それは県外の大学だったりしたら……。