3つ星物語

「じゃあ、本人に聞いてみたら? ケータイ貸してよ。私、南生のフリして聞いてみるから」

「玖生。無茶なことは止めなさい」

「だってはっきりさせたいみたいじゃん、南生は」

「南生が直接伊津くんに聞くことに、意味がある」

「大体、南生は伊津くんに寄っかかりすぎなんだよ」

「……もたれかかりすぎなのは、否めない」

「だよねー」
 
私を差し置いて、2人はあれこれと好き勝手なことを言う。
 
私はふと、開けっ放しのカーテンから満月が見えた。
 
洗った後のような月はぴかぴかと光っていた。
 
直哉くん――。直哉くんも、この月を見ているのだろうか。
 
今日は満月だということに、気がついているだろうか。
 
私はまた、思いを月に飛ばした。