「じゃ、俺こっちだから」
「うん。また明日ね」
「塚原くん、ばいばい〜」
途中で翔太とは別れた。
奈菜と二人で帰るのは、いつぶりだろう。
「香菜ちゃんと帰るの久しぶりだね〜」
「そうだよね」
「ねぇ、香菜ちゃん」
「うん?」
「…香菜ちゃんは、塚原くんと付き合ってるの?」
「えぇ?!
何言って…そんなわけないでしょ」
「ほんと?」
嬉しそうな顔を見せた奈菜に、心がざわついた。
双子だから分かるとか、そういうんじゃない。
女の勘ってやつ?
「奈菜…翔太のこと、好きなの?」
「そうだよ…
えへへ、やっと気付いた?」
「……………」
知らなかった…
と言うか、奈菜と翔太の接点なんてないから、奈菜がそんな風に翔太のこと考えていたなんて…
「塚原くんね、去年の夏、貧血で倒れそうになった奈菜を保健室に連れて行ってくれたんだよね…」
「知らなかった…」
「それから気になって。
でも、塚原くんと香菜ちゃんが仲良くなったから黙ってたの。
香菜ちゃんが羨ましいと思ったんだよ?」
今までずっと、わたしが奈菜のことを羨ましいと思っているだけだと思っていた。
奈菜がわたしのことを羨ましい?
初めての気持ち。

