神楽が頷いてくれたのを見て、話し出す。
「.........あの時のこと、言い訳はしない。
隙が多かった俺のせいでもあるし。
けど、あの人のことなんてなんとも思ってない。
あの後、当たっちゃったくらいだし」
ぽつぽつと言葉を選ぶように告げる。
静かに、神楽は俺に視線を向けてる。
この時を逃したら、きっともう戻れない。
だから、今一番、伝えたいことを口にした。
「......言い訳しない...でも、...俺には、神楽だけだよ」
「......」
「...神楽」
「......響くんは、どうしたいの。私と...どうなりたいの」
泣きそうに告げられた言葉。
「...神楽と、一緒にいたい」
「っ」
「だから許してもらって、また一緒にいる権利が欲しかった」
「神楽が、欲しかった」
「っ!」
俺の気持ちを伝えると、神楽は耐えきれないように叫んだ。
「だって響くん、私に好きって言ってくれたことないじゃない!」
「え...?」
「私は!響くんからの想いを聞いたことない!!」
俺はそれを聞いて、とっさに神楽を抱きしめていた。
ほとんど無意識の行動。
「.........好き。大好き」
「っ!」
「...大好き......愛してる」
「愛してるから、一緒に居たい」
そう囁くように告げると、神楽はポロポロと泣き出した。
「...悪い、俺、あんま言えないんだよ、そういうこと。......本気だったから、尚更軽い気持ちでなんか、言えなかった」
「......」
「...でも、ちゃんと言う。...愛してる。...神楽が許してくれるなら、これからだって言い続ける。神楽が安心できるまで」
「......ありが、とう」
「......ううん」
小さなありがとうは、俺の耳にすんなり響いて、心地よかった。
「......っ、ごめんなさい。ごめんなさい響くん」
「え?」
どうしてオレが謝られてるのかわからず問いかける。
「あなたの話聞こうとしないで、...勝手に...決めつけて、あなたの、気持ち...考えてなかった」
..................。
「........................」
「......こんな私でも、いい、の?」
「え?」
「......っ私のこと、また、彼女に、してくれますか」
「......許してくれんの?」
おずおずと聞くと、彼女は静かに頷いた。
「......ありがとう」
俺はもう一度、強く神楽を抱きしめた。
「...............愛してる」
もう、絶対、離れることがないように。

