それから小一時間程。


女子のほとんどが帰らなければいけないというから、帰ることになった。


...やっと解放される。

俺は1時間だけだというのに、愛想笑いの性で顔が痛い。


さっさと帰ろう。

そう思って歩き出すと、後ろから手を握られる。


振り向くと、さっきの女だった。


「...相手してくれるんでしょ?」


そう目を潤ませて言う女に吐き気がした。


「悪いけど、俺もう帰............」

「少しだけでいいから」


それでも断ろうとすると、女の顔が近づいてきた。


まずい、そう思った時には遅かった。