ポケットから鏡を取り出し自分の顔を見る。
泣きすぎて目が充血し、腫れていた。
「…行かなきゃ迷惑かけちゃう…」
立とうとした瞬間ーーーーーーーーー
グイッ…
…え?
腕を後ろから引っ張られまた座ってしまった。
振り返ると1人の男子。
『…何があったかしんねーけど
その目じゃまずいんじゃね?』
頭をかき、だるそうに私に言う。
「え…いつからいたの…?」
『俺ここでずっと寝てた。
とりあえず、そこに居なよ』
「えぇ!!じゃあ、泣いてたのも…?」
『バッチリ見てたよ』
その人はニコッと笑い私の顔を見る。
泣いてたとこを見られるなんて恥ずかしい。
それに他人に見られるなんて…
頭の中で整理ができないでいると
その人は私の隣に黙って座った。

