センパイ、俺のこと好きでしょ?


柊磨に好きな人が居たなんて

思ってもいなかった。

いつも恋愛の話なんてしないし

聞いても『興味ねぇ』って言っていた。

ポロポロと涙が流れてくる。

どこに行くかなんて考えずに

ひたすら走った。



柊磨…あんなふわふわした子が

好きだったなんて…。

柊磨のことすべて知っていたつもりだったのに…

全然知らなかった。




気がつくと中庭にいた。

中庭のベンチに座り、ハンカチで涙を拭う。

時計を見ると10分を過ぎていた。

周りはざわざわとしていて楽しそう。

私も行かなきゃ…