“林田達平”





その名前を聞いた瞬間頭が真っ白になった。






幼稚園に入って間もないころ、俺の親しい友達は家が近かった優里しかいなかった。

昔の優里は周りにすぐなじめる性格だったけど、俺は人見知りが激しくて優里のそばから離れられなかった。


優里がどんな時も文句を言わずずっとそばにいてくれたから少しも不満はなかったしさみしくもなかった。




―――そんなある日―――

幼稚園から帰っていつもどおり公園で

2人で遊んでいたら




「何して遊んでいるの?僕も入れて!!」



優しい笑顔で俺らに話しかけて来たこいつ




    林田達平