私、伊藤日和は今日高校生になります。
クラス表を見た途端に今にも逃げ出したく
なった。理由は一つ、仲良しの子がいない!
友達の小山遥乃は中学の時からの友達で、
一番仲がいい。それなのに遥乃はいないし
中学校が同じだった子はたったの2人!
こんなのひどすぎる!遥乃は一組、私は
六組で、会うには廊下の端から端まで
行かなきゃならない。私、ついてない!
「日和!クラス離れちゃったね……」
「は……るのぉ!」
顔を見たら余計に悲しくなった。
「休み時間会いに行くから!お昼も一緒に食べようね!」
「でも……遠いよ?」
顔を拭いて遥乃を見る。
「平気だよ!絶対に会いに行くからね!」
あぁ……私、幸せもんだなぁ!こんなに
思ってくれる友達がいるなんて……
「もうすぐクラス行かなきゃヤバくない?」
あっ!もうこんな時間!?入学早々遅刻
なんてしたくないし!足速に教室に向かった。