華麗なる安部里奈

「お父さんは、私の気持ちよりも会社のほうが大事だって事なんだね!?」

「そんな事言ってないだろう。里奈のために、そしてお父さんとお母さん、家族のためにという話だよ。お父さんも里奈くらいの歳からこの屋敷で勉強や習い事をして、里奈のおじいちゃんに怒られながら、大人になったんだよ。お父さんは男だから、剣道や柔道だって習っていたんだぞ」


「そんなの関係ないよ! 私がもっと友達と遊びたいって言ってるのに、結婚だの会社だのってそんなのおかしいよ!」


私は大きな声をあげ、かなり強い調子でそんな風に話したので父は一瞬驚いたような顔をした。しかし、さすが"ABEホールディングス"の会長を勤める男。

父は私が誰と遊びたいかという事もお見通しだった。