華麗なる安部里奈

それでも、私は自分を庇ってくれたのだと分かったし、それを押し売りするような雰囲気のないテッちゃんが本当に頼り甲斐のあるカッコイイ男の子という感じがして、凄く嬉しかった。

「これからは気をつけるね」

「あぁ。もうあんな悪戯しようとするなよ」

相変わらず、テッちゃんはこちらを見ないで、今度は部屋の天井の隅のほうを見ながら答える。




そんな態度のテッちゃんを見て、私は自分が感謝している気持ちがテッちゃんに伝わっていないような気がして、なんだかモヤモヤした気持ちになった。

それから、しばらく、テッちゃんのほうを見つめていたが、テッちゃんは私のほうを見てくれない。



「ねぇ、テッちゃん」

「うん?」



テッちゃんは顔を斜め上に向けたまま、目だけ私のほうを見た。