華麗なる安部里奈

「2人とも、夕方あった事をよく思い出して答えてね。里奈が噴水に落ちた時なんだけど、テッちゃんもアッちゃんもそばに居たんだよね?」

「はい、そうです」

テッちゃんが正直に答える。



「里奈が噴水に落ちたところを見ていたのかな?」

「はい」


「じゃあ、聞くけどね。里奈はどうして噴水に落ちちゃったのかな?」

「……」



テッちゃんは何か考えるようにして、少し俯いていたが、しばらく無言のままだった。すると、アッちゃんが口を開く。

「ぐすん……里奈がね、里奈が……里奈が噴水でね……噴水でぇ……」

アッちゃんは泣きながらだったので、なかなか話が進まない。

「アッちゃん、ゆっくりで良いよ。落ち着いて、どうして里奈が噴水に落ちたかおじさんに説明してごらん」

父はアッちゃんの肩に手を乗せると、優しく言った。


「うん、あのね……」