華麗なる安部里奈

「そうよ、安部里奈よ。それがどうかした?」



すると眼鏡男子が、

「お前、ワガママで声がでかくて、すぐに騒ぎを起こすって、近所じゃ有名だぞ」

と言った。


「なっ……なによ!? 騒ぎを起こすって、人をまるでトラブルメーカーみたいに……」

実際、私はトラブルメーカーなところがあったので一瞬たじろぐ。





「ABEホールディングス会長の娘なんだってな?」

太っちょがニタっとしたいやらしい笑顔を浮かべて言う。


「そうよ。なに? 悪い?」

「大金持ちのお嬢様だから性格も悪そうだし、最悪だな」

性格はたしかに良くはないかもしれないが、こんな太っちょに最悪などと言われる筋合いはない。



「なによ!?」

私は太っちょを睨む。太っちょの帽子にはNM(ニューヨークメトロポリタンズ)と書かれている。私はそれを見て、ある事を思い出す。