あれから暫くして。


宗ちゃんも試衛館に打ち解けていった。


最初は門弟たちにいじめられていたが嶋崎先生と私が怒るとやめた。


だが、もっとややこしい人が居る。




「っ雪さ、ん……………ぐすっ」




私が洗濯物を干しているとくいっと着物の袖を引かれた。

振り向くとそこには宗ちゃんが居た。




「ちょ、どうしたの?」

「っぅ、歳三さっ………………が」




またトシちゃんか。

どうして子供相手にムキになるかなぁ。




「ごめんね、トシちゃん素直じゃないの。トシちゃんには私が怒っておくから」




ほら、泣かないで。

ぽんぽんと頭を撫でる。