俺はキライだけど。



ガタガタとみんなが机を動かしている中、既に窓側の一番うしろの席を陣どった私は高野くんの姿を探す



あ、高野くん!


机を持ってダルそうにこちらに運んでいる


「高野くん高野くん!私、高野くんの隣なの!」


「あー、知ってる」


「え、ほんとに!? 嬉しい!」


「はぁ…だってお前さっき大声で叫んでただろ」

ため息をついて既に所定のいちに置いた机に座った高野くん


私の席を知ってるのはさっき私が叫んだから

でもそれを高野くんが聞いてくれてたってことだよね‼︎


やっぱ嬉しい!


「あんなの聞こうと思ってなくても耳に入ってくるんだよ。お前の声がでかすぎんだよ」


「でも、嬉しい!高野くん大好き!」


「俺はキライ」

知ってるよ、でも私は高野くんの事が大好きなんだ