俺はキライだけど。





「それで…


母さんの浮気が父さんにばれて、離婚した、

俺は父さんに引き取られたけどいつも一人だった


そんな時、母さんが交通事故で死んだっていう知らせが来た。


それを聞いた父さんは…母さんを追って自殺したんだ。


裏切られたのにまだ母さんのことが好きで、死んでいったんだ…!


俺はそんな父さんを誇りに思ってる。」



そう……だったんだ…


高野くんの声は心なしか震えていた



「それから兄貴はぐれて今では暴走族の総長だ」


「もしかして、高野翔さん?」


「…そうだけど。
あの日のこと、覚えてたんだ?」


「…うん」


あの日の君の優しさも、笑顔も全部覚えてるよ