それから私は高野くんが口を開く前に席を立ち宮ちゃんの元へ向かうようになった
高野くんにさよならしたあの日からもう1ヶ月が過ぎようとしている
そして明日からは夏休みだ
あっという間すぎで1学期の思い出はほとんど覚えていない
そして皮肉なことに席替えはあれから一度もなかった
「宮ちゃーん!部活いこー!」
いつの間にか私はいつも通りに戻っていた
「はいはい
今日で夏休み前最後だね
夏休みの部活、ほとんどないみたいだし」
「そーいえば!
それじゃ今日は特別はりきんなきゃなー!」
それから私は隣のコートで練習している男バスに目もくれず練習に励んだ


