俺はキライだけど。




「っだからっ…つきまとうの、もうっ、や、めるっね?
もう、たかの、くんのこと、諦める。
そんなにすぐにあ、きらめられないっけど、もう、つきまとわないっから」



とめどなく流れる涙を運動着の袖で拭いながら 私は続ける


「お互い、嫌いってことで、いい、よね。」


そうだよ。



お互い嫌いでよかったんだよ



「ごめんね、いままでつきまとって。
じゃ、ばいばいっ高野くん。
大好き、だったよ…」



私の最後の" 大好き "

これで言うのも最後になるんだね



私は走りながらわんわんないた


「愛花ちゃん!」


誰?


後ろを振り返ると息を切らせて走ってくる高橋くんがいた


「高橋くん…」


「愛花ちゃん、これ、取りに来たんでしょ?」


そういって差し出したものは


「あ…私の」


私の折り畳み傘だった



「こんな雨のなか傘ささないで帰ったら愛花ちゃん、風邪ひいちゃうよ?」



「あ、りがと」


さっき、高橋くんもいたはずなのに


あえてそのことには触れてこない

高橋くんの優しさなのかな…