よかった…今まで通りだよね?


「抱き締めてもいいか?」


そう言うと健太は私の返事も聞かずに抱き締めてきた

でもせっかく蒼と仲直りしたのにこんな所見られたらまたケンカになっちゃう!


「もう当分ケンカはしたくないからっ蒼がみてるよ! またケンカになっちゃう! 」

「許可してくれたよ。だから今違うところ向いてくれてんだよ」


そうなの…?

ふふっ,本当だ。見ないようにしてくれてる


「一瞬だけだよ? 」


一瞬…ほんの一瞬だけ私もギュッと抱きしめた


「俺、未來の事ちゃんと諦めるから…だから今まで通り普通に接してくれ。」


私を抱きしめながら小さい声で呟いた健太は少し震えていた


「当たり前でしょ? 私達は何も変わらないよ」


健太と抱きしめ合うのは中学以来

私が落ち込んでる時に慰めてくれたんだっけ?

そんな中学時代とは全く違い,知らない間に大人になっていた


「ありがとうな未來、これからもよろしくな」

「もちろん! これからもよろしくね」

「じゃあな」

「バイバイ! 何でも相談のるからね! 」


前を向いたまま後ろにいる私に手を振る健太

何も変わらなくてよかった…

健太はこれからも私の特別な人にかわりない