少し鼻声で言ってみせると蒼は慌てた様子を見せた。 「なんでそうなるんだよ」 「だって顔も見てくれないんだもん」 しょんぼりした声を出すと覆っていた手を顔から離した 「お前が変な行動とるからだろ」 「変な事なんてしてないもん」 やっと目を合わせてくれたと思ったのにまたすぐにプイッと顔を背けてしまった。 「なんで顔背けるの? 」 「…今日は何も巻いてないんだな」 蒼に言われてハッとした。 本当だ。巻いてない。 今からでも巻こうかって考えるけど,もう今更な感じがしてきた。