……最悪……。
今私はほぼ満員状態の電車に乗ってる。
そして…痴漢にあってる。
少し動いて身をよじったりしてるけど
全然やめてくれない。
…多分ほぼ真後ろにいるメガネの男…気持ち悪い…。
こんな見た目だから痴漢にはよくあう。
特に学校へ向かう通勤時間帯に。
セーラー服のスカートの上からずっと触ってくる。
いつも何も出来ず泣き寝入り。
怖いんだもん……。
下を向いて我慢しているといきなりドンっと斜め後ろから押された。
「あ、すいません」
聞いたことがあるような声が後ろからした。
恐る恐る後ろを見ると……。
「あ……」
私の後ろにいたのは同じ学校の2年の先輩。
青空先輩。
「大丈夫?」
小さな声で上から視線を落としてくる青空先輩。
その後ろには痴漢をしてきたメガネの男がいて青空先輩を睨みつけていたのがわかった。
それでわかった。
青空先輩は間に入って私を助けてくれたってことを。
私は震えて声は出なくて
コクンッと頷いた。
すると青空先輩は良かったという表情で優しく微笑んだ。
