わたしの父アーベルは、元軍人。
世界戦争の経験者だ。
そんな父は、パナマのみんなが、
もう武器はいらないと言っても、
万一に備えると言って、
島のはずれの洞窟に
武器を隠していたのだ。


わたしはその洞窟に向かった。
父にも母にも、
この洞窟に行ってはいけないと
言われていたが、
わたしの決心は固かった。


洞窟の中は無事だった。
盾や防具が一式揃っていた。


ー…ん?


洞窟の一番奥に、
光るものを見つけた。
剣だった。
剣の持ち手には、
「アーベル」と彫られており、
手紙が結ばれていた。


手紙の内容は、こうだ。