「ちょっ、ちょっとまって!」
さっきからずっと冷静だった情報屋が、
慌てた様子で状況整理を始めた。
「オーロくんのお母さんは預言者なの?」
「ああ。ほら。」
オーロは情報屋に
あの預言が書いてある紙を見せた。
情報屋はそれを見て目をまるくした。
「へえ。でもこれが本当で、かつ僕の推理が正しければ、君が双子の一人だ。」
情報屋はわたしを指さした。
するとオーロが言った。
「でもこいつ、クリスタル持ってないんだぜ?」
「だけど、パラマにサハール軍が来たのは本当よ。」
情報がごちゃごちゃしてきた。
情報屋はうーんとうなった。
このことはいくら考え込んでも、
答えは出てこない気がした。
「もうやめましょ。オーロがわたしじゃないベルナを見つければいいだけじゃない?わたしはその奇術師についてもっと聞きたい。」
「それもそうだな。」
「…わかった。」
情報屋は軽く咳払いをした。