アスカは上を見上げた。
頭上ではもう使われてないだろう古い看板が脆くなって揺れている。
ギシギシという鈍い音を立てながら。
「危な…」
アスカは口の中で小さく呟いた。
そこからいち早く離れようとアスカは看板から目を離さず、足を踏み出した。
しかし。
その瞬間アスカの髪の毛を思いきり巻き上げる程の強風が吹いた。
「…っ!」
アスカは思わず足を止めて目を瞑った。
途端、頭上から何かが割れるような音が響いた。
アスカはまさか、と思い恐る恐る片目を開く。
すぐ上では看板が強風に耐えられず、看板を支えていた唯一の二本の棒が無惨に折れていた。
看板は5mほどの高さからアスカ目掛けて真っ逆さまに落ちてくる。


