分裂世界の緋色姫

この学校は全寮制なので、全員学校から500mほど歩いたところにある学生寮に住むのだ。

「お腹、空いたなぁ…ポテチ食べたい」

小さくひとりごとを呟きながら歩く。

ナツキは課題の答え写しが発覚し先生に呼び出しされていたため、アスカはひとりだった。

今アスカが歩いているのは結構騒がしい国道だ。

道沿いにはカラオケや雑貨店など、たくさんの店が並んでいる。

アスカはポケットから音楽プレーヤーを取りだし、イヤホンを耳に付けた。


〜♪

アスカが好きなアニメの主題歌。


騒がしい街の音を、音楽が掻き消してくれる。

それがたまらなく心地よかった。



ふと、音楽の隙間から鈍い音が聞こえてきた。

イヤホンを片方はずし、辺りを見回す。

ギシギシという何かが軋む音。

音は上からきていた。