秋は憂鬱。

あれ?


顔の手を離し目を開ける



「テレビ消えてる……?」



え?



宇宙を見るともう寝ていた



寝るのはやいなー!



ってことは?



「あんなシーン宇宙に見せられないからな!」



海翔がテレビを消していた



あれー?


まさか嫉妬ー?


海翔は前から嫉妬妬きだった





「宇宙寝てるから」



「花音が他の男とキスするの嫌だ。いくらフリでも!」



やけに素直……



「キス、フリじゃないよ?本当にしたよ?」



海翔はよけい不機嫌になった



言わなきゃよかったかな?



「したんだ、他の男と」



「うん。役だし」



こういうのはよくある



二人とも役を演じる立場なのでキスしてしまうのはよくある



「どういう風にキスしたんだよ」



ど、どういう風に?



「ふ、普通に?」



すると海翔は顔を近づけて私に唇を重ねるだけのキスをした




「え!? ちょっ!」



「お前が他の男とキスした分、倍に俺がお前に同じ子とするからな!」




耳まで真っ赤にして言った



か、可愛い



「なんいが可愛いだ、嬉しくねえよ」