秋は憂鬱。

今海翔の事が好きって自覚したからなんか直視できない。




このタイミングで気づく?



タイミング悪すぎ!



「座んないんの?」




え!



「あ、座る。」




海翔の隣に座る。




隣に座るだけなのにドキドキする。




「なぁ、なんでさっき震えてた?」



さっき?



あ、表彰式の時か



「あぁ、いじめの事思い出しちゃったの。 先輩の目が怖くて……」



すると海翔は抱き締めてくれた。



海翔に抱き締められると妙に安心する



「大丈夫。 俺が守るからな。」



「うん! 私も海翔守る!」



好きって自覚したからかドキドキする。




「女に守られたくねぇよ。 俺が守る」



「バカにしないでよー! 私強いんだからね!」




「へぇー、二回も襲われそうになったのに?」




「その前の二回は逃げれた!」



「何回お前は襲われてんだよ」




「覚えてる限りは4回だけ!」




「覚えてる限りって……。」



ぎゅっとしていた手が離れた



肩をガシッと掴まれた



そして目を合わせた




「俺は一生花音を守るから」




「え? あ、ありがとう。 でも私強いから!」



海翔は、はぁーとため息をついた。




「ちげぇよ」