秋は憂鬱。




「おい、部活中ぼーっとしてんな!」



あ、そうだった。



「なんでもねえよ、良」



良とは同じ部活。



ちなみにサッカー部。


「喉乾いたー。 水筒ー!」



あれ?



水筒ない。



教室だ。


「良! 教室行ってくる!」



走ろ!



教室に向かう。



やっぱ放課後は人が少ないなー。


教室に人いるかな?


まぁ俺のクラスほとんどが帰宅部なんだけど。



教室についた。



ーガラガラッ



「すぅ………」



誰かの吐息?



1人寝ている人がいる。



花音だ!



「寝てるから声かけちゃだめだよな……」



少し見ちゃおう。


やっぱり花音は可愛いよな。



普段ぱっちり二重でまつげが長いし少しパーマのかかった赤茶の髪の毛。



小柄でちょうどいい身長。



性格も良し運動音痴。


白い肌にほどよく細い体。


モテ要素の集まりだ。


1つ欠点をあげるというと男嫌いだけかな?



って俺変態だな……



寝顔も可愛いし。



「寝言とか言いそう……」


花音なら言いそうだな。



「……か……かい、とー……」




……え?


俺?



なんか嬉しい。



てか照れる。



俺今顔赤いだろうな……。



「おーい! 海翔ー!?」


まどの外から良の声。



「今行く! 」



もうちょっと見たかったけどさすがにやめとこう。



俺は水筒を持って部活に出た。