「おまっ… なんで泣いてんだよ!」




あぁ……



もう!



私は捕まれた手を思いっきり振り払った。




「ごめん…… なんでもない。」



今はここを離れよう。



クラスみんなが見てる。



「おいっ!」



また握られた。



腕を握られると思い出してしまう……



あのひどいいじめの一部を。



もう無理だ




「触んないで! なんにも知らないで!」



思いっきり手を振り払い勢いよく走り教室を出た。



海翔くんといじめてきた先輩を重ねてしまった。



ひどいことしてしまった。



でも今は……



逃げよう。



とりあえず屋上へ行った。