「輝夜様、本日はどちらまでですか?」


輝夜達は倉庫の前にあるリムジンに乗り込んだ。
そして運転手が行き先を聞いてきた。

「学校」

それだけ言うと運転手は「かしこまりました」といい、車を走らせた。
学校に着くまでの間、車の中は無言。
だけどその空気は居心地の悪いものではなく、とても落ち着く空気だった。


「…輝夜様着きました」
「ああ、あり「「きゃーーー!!美春がいるーーー!!」」…」


輝夜の声は大きな叫びに遮られた。
輝夜は声のする方に視線を向けた。
そこには耳を塞いでしゃがみこんでいる美春に姿があった。

「美春!!」

そういつの間にか叫んでいた輝夜。
輝夜は美春のそばまで駆け寄り美春を抱きしめた。


「か…ぐや…く…ん」


そんな言葉を残して美春は輝夜の腕の中で意識を失った。