売れる理由は彼女が歌姫であると同時に読モだからだ。

彼女の新しい化粧の仕方はすぐ流行り、彼女が1度着た服はすぐ完売するほどだった。

そんな彼女は自分を卑下していた。




「美春、今日もいいLIVEだったわよ!
いつもお疲れ様!」

美春に話しかけたのはマネージャーの杏奈。

「杏奈…ありがとう。
でも私の歌は無価値だから…」

それだけ言うと美春は楽屋に戻った。
そんな美春を心配そうに見つめる杏奈。
杏奈は美春と同い年の高校1年の15歳だ。
こんな時何て言っていのか分からなかった。



「どうして私は今も歌っているのだろう…」


そんな美春の言葉は誰にも拾われずに楽屋の空気へと溶け込んだ。