歌姫の君に恋をした。

ピッ…


「はい」


美春は機械音の鳴っていた自分の携帯を手に取り、かかってきていた電話に出た。


『あ、美春?おはよう。下付いたから降りてきて?』


電話の相手は杏奈だった。
時刻は7時45分を少し回ったところ。
そろそろ学校に向かう時間だった。
美春は「わかった」と言うと電話を切り、スクバを持ちマンションの下に向かった。




「美春、おはよう」


マンションの下に着くと美春が車から降りて待っていてくれた。

「おはよう」

美春の返事を聞いた杏奈は車の中へと美春を呼んだ。