「しおや「愁。」 「愁って呼べ。」 私の声を遮ってまで、愁呼びを強制する。 何でそこまで? 「何そのきょトン顔。」 「え。」 ぺちぺちと顔をはたいた。 「俺さ、塩柳とか呼ばれるの嫌なんだ。すっげートラウマ。トラウマっつーか、嫌なことを思い出す。」