私たちは向かい合って座った。
少しの沈黙が過ぎ、ゴンドラはもう少しで頂上になるぐらいまで上った。
遥助君を見ると少し考え込んでいる気がする。そして遥助君は口を開いて言った。
「あのさ、優成ってさ。」
優成君?なんだろう。なんの話?
いきなり遥助君が優成君の名前を出すから、
「うん。優成君が?」
私は食い気味に聞く。
少し遥助君は驚いた顔をしたがすぐに、
「……やっぱ、なんでもない。」
と切なそうに言った。
「えっ?言ってくれないの?」
どんな話をしたかったのか気になり、私は勢い良く立ち上がった。
ーーーグラッ。
立ち上がったせいでゴンドラは激しく揺れる。

