「ゆっ、優成君。」
慣れない呼び方で勇気を出して呼ぶと、
「ん?」
優成君は私の方を向く。
「数学…教えて?」
「あぁ。いいよ。」
「ここなんだけど…。」
「そこね。これは…。」
優成君は何事もないように私のノートを覗き込み説明する。
近い。
優成君と仲良くなった今でもやっぱり緊張する。
いつだってドキドキしているのは私だけなんだ。
そう思って優成君の顔をチラッと見ると真剣に私に数学を教えてくれている。
「みか?聞いてる?」
はっ!やばい。
優成君のこと見つめていて全然聞いていなかった。
不意に下の名前で呼ばれたから驚きと嬉しさが込み上げる。

