「藤咲さんっ!…ここ分かる?」

今は、四人で勉強中。

遥助君は私に古典のプリントを見せて聞いてきた。

「これはね…」

と私は説明しながら遥助君の方を見ると、目があって、遥助君はパッと目をそらす。

相変わらず照れ屋でかわいい。


「月野ーこれであってるってー。」

遥助君がまたゆいと話すと、ゆいが突然

「また月野って呼んでるー。」

と言った。

「あっほんとだごめん!」

「それと、藤咲さんじゃなくてみかでしょ!」

ゆいは前に皆で名前呼びにすることを宣言した。

私が優成君と呼べるようにしてくれたのだ。