ドジだなと俺が言うと、藤咲は顔を真っ赤にして話を逸らした。

そんな藤咲を見て、からかいたくなった。

「藤咲なんか、顔赤くね?平気?」

「へ、平気だよ!」

「いや、熱あるんじゃねーの?」


必死に否定している藤咲が可愛くて、もっといじめたくなりおでこに手をあてた。

「……!!ちょ、ちょっと!笹本君!」

「やっぱ熱あるよ。保健室行く?」

ほんとはないのに勘違いされたと思って藤咲はあたふたしている。


熱あるとか冗談で言ったけど、藤咲が足を怪我していることに俺は気づいていた。

「ほら。」

と言ってしゃがむ。

藤咲は不思議そうに俺を見た。