出会いはベタな図書室で



「じゃ、これでいい?」

私が聞くと、頷いてカチューシャを手にレジに向かった。


私は先に店の外に出て待つことにした。


あのカチューシャは誰に渡すんだろう。聞きにくい感じだし、私が聞くのがちょっと怖いのもある。

でも……

知りたいけど知りたくない。
そんな感情が私の胸で渦巻く。


やっぱり、聞いてみようかな…

「お待たせ。」

「っ!」

「?どうした?」

びっくりした。

せっかく聞こうと思ったのに、笹本君が来たから心の整理がつかない。


「ありがとう。どっか寄る?」

もう帰ると思ってたけど、まだ一緒にいてくれるんだ。


「うん!なんかお腹すいたな。」


「じゃ、そこのカフェでも行こっか。」


「うん!」