出会いはベタな図書室で



靴を履き替えて、先に学校を出た笹本君の隣に駆け寄る。

「今日はいろいろありがとう。」


「別に、俺がしたくてしたことだから。」

「何かお礼させて。」

「お礼するほどのことじゃない。」

「いや、でも。」


笹本君は少し悩んでから、


「じゃあ、誕生日が近いやつがいるんだけど、女だから喜ぶプレゼントよくわかんなくて…。一緒に決めて欲しい。」

「うん。いいよ!」


女って誰なんだろう。

少しもやもやする。

でも今聞くことではないし、一緒に行けるならいいかな…