「なにー!?」
また大きな声で返事をすると、
「遥助の気持ち、気づいてる…よね?」
ーーードキッ
さっきまでうるさかった歓声が全然耳に入ってこない。
急な問いに私の胸がドクンと跳ねる。
気づいてることは気づいてる。…けど、私は…
「うん。でも、私は優成君が好きだから。」
「……そっか。」
悲しそうにゆいがうつむく。
「うん…。」
遊園地に行った日の夜、遥助君のことを家でじっくり考えた。
とても優しくて、気が利く素敵な人。
きっと、付き合ったらすごく楽しいと思う。
…でも、いつも最後に思い浮かぶのは優成君の顔だった。
これが私の答えなんだ。

