さすがに手紙の返事に待ちくたびれた俺は


お前に会いに行こうとした。




キャリーバッグとギターをもって。




その途中、信号無視したトラックにはねられ


頭を強く打ったらしい。



その証拠に使い物にならない



ボロボロのギターが置いてあった。



なぜギターをもっていたのかはわからない。




不思議だな。


お前の声、匂い、仕草すべては



ちゃんと俺の記憶の中にある。





そうだ、手紙を書かなくちゃ。



打撲してうまく握れないペンを持ち、


震える手で想いを綴った。