俺が二人のそばを離れたのは、ある人を探すため。

竹田舞衣(タケダ マイ)。小松先生がいる学校の生徒。

実は俺、こいつに好意を抱いている。

一年前。竹田が1年生だった頃。

俺んとこと竹田の学校で練習試合をすることになった。

場所は相手の学校。

俺が竹田のことを好きになったと気づいたのはこの日の帰りだった。

家に着くまで考えていたことは、ずっと竹田のこと。

その次の日は竹田に会いたくてうずうずしていた。

それからというもの、俺は試合会場に着く度にこうしてあいつのことを

探しているのだ。

あいつにも、俺のこと見て欲しいから…